質問主意書

第162回国会(常会)

質問主意書


質問第七号

外務省のワイン等酒類及び絵画等美術品の購入に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成十七年三月三日

白 眞勲   


       参議院議長 扇 千景 殿



   外務省のワイン等酒類及び絵画等美術品の購入に関する質問主意書

 外務省はこれまで、報償費の不適切かつ不明朗な支出について批判を受け、二〇〇二年以降、ワイン等酒類や日本画等の美術品の購入経費を一般経費から支出すること等により、報償費の総額を減少させてきた。しかし、どの項目から予算が支出されるかが問題の本質ではなく、国民が納めた税金を何に使うつもりかをあらかじめ明示し、また、これまで具体的に何に使ったのかを十分に開示できているかが、主権者たる国民の判断にとって極めて重要である。
 以上の観点から、次の事項について質問する。

一 ワイン等酒類の購入について

 外務省が購入しているワイン等酒類については、いかなる目的で購入され又は使用されているかが必ずしも判然とせず、適切な調達ではないものも含まれると懸念する。
1 外務省がワイン等酒類を購入する場合、いかなる基準において選定しているのか明らかにされたい。また、二〇〇二年以降現在までの購入総量及び購入総額を明らかにされたい。
2 二〇〇二年以降現在までに外務省が購入取得したワイン等酒類のうち、フランス、ポルトガル及びドイツにある在外公館向けのものについて、銘柄、本数、それぞれの内容量、定価、購入価格、購入者、購入先(購入先と支払先が異なる場合は購入代金支払先)、具体的にワインが納品された納品先、購入日時及びその銘柄を選んだ理由を示されたい。
3 2で示したワイン等酒類の購入費用は、どの予算科目から、いかなる内容で支出されているか、それぞれ示されたい。
4 2で示した購入ワイン等酒類は、いつ、どこで、いかなる目的で使用されたのか、使用されていない場合には、どこで、どのように保管されているのかをそれぞれ示されたい。

二 絵画等美術品の購入について

 外務省が購入している絵画・版画・陶磁器等美術品については、日本文化の海外における紹介を目的としているとされているが、その目的に適したものが選定されているかが必ずしも明らかでない。
1 外務省が絵画等美術品を購入する場合、いかなる基準において選定しているのか明らかにされたい。また、二〇〇二年以降現在までの購入件数及び購入総額を明らかにされたい。
2 外務省が購入取得した絵画等美術品のうち、ニューヨーク国連代表部、在ニューヨーク総領事館及び在ポルトガル大使館(それぞれの大使公邸及び職員の住居を含む。)向けのものについて、題目、作者名、規格、購入価格、購入者、購入先、購入日時、具体的な使用場所(例えば「大使執務室」など)及び保管場所並びにその美術品を選んだ理由を示されたい。
3 2で示した絵画等美術品の購入費用はどの予算科目から、いかなる内容で支出されてきたのかをそれぞれ示されたい。
4 2で示した購入美術品は、どこで、どのように、いかなる目的で存在しているのかそれぞれ示されたい。使用及び保管場所が当初の場所から変更したことがあるものについては、その日時、理由及び変更場所も併せて示されたい。
5 外務省が購入取得した絵画等美術品は、すべて物品管理簿及び美術品写真台帳に正確に記載されているか明らかにされたい。また、2で示した購入美術品について、その物品管理簿及び美術品写真台帳の記載内容をすべて示されたい。

三 国民への開示について

 ここで質問した事項は、一般国民にも広く開示されるべき事項に該当すると考える。すでに開示されているなら、その入手方法を具体的に示されたい。開示されていないならば、その理由を示されたい。

  右質問する。