質問主意書

第161回国会(臨時会)

質問主意書


質問第一五号

内的障害者の自動車運転免許試験に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成十六年十二月一日

広中 和歌子   


       参議院議長 扇 千景 殿



   内的障害者の自動車運転免許試験に関する質問主意書

 知的障害者や発達障害者など内的障害者にとって、自動車運転免許証の取得は、就労など社会生活を営む上で大きな力となる。このため、内的障害者に対する自動車運転免許試験受験の欠格事由については、平成十四年に施行された道路交通法改正により廃止されたと承知している。
 そこで、以下のとおり質問する。

一、内的障害者の自動車運転免許試験受験者数及び合格者数の過去三年間の推移を示されたい。なお、平成十六年についても、現時点で判明している件数等を示されたい。

二、内的障害者の自動車運転免許取得者と、健常者の運転免許取得者について、過去三年間の事故率を比較した場合、どのような傾向が見られるか、具体的な数値があれば併せて示されたい。

三、神奈川県の自動車運転免許試験場では、試験問題のすべての漢字にふりがなを振るなど配慮をしていると聞いている。自動車運転免許試験を受験する内的障害者への配慮について、各都道府県の自動車運転免許試験場等関係機関において、どのような対応を採られているか具体的に示されたい。

四、平成十四年に施行された道路交通法の改正以後、現在に至るまでも自動車教習所の中には「心身障害者は入校出来ない」との方針を明示しているところもある。これらの自動車教習所の対応について、政府の見解と対策を示されたい。

五、真のユニバーサル社会実現のために、内的障害者に対する自動車運転免許筆記試験について、更なる配慮が求められると考える。例えば、「左折」と言われても分からないが「左に曲がる」と言われれば分かるので、そのような設問を作ってほしいという内的障害者の声もある。これらの意見を踏まえ、政府の見解と今後の方針について明らかにされたい。

  右質問する。