質問主意書

第161回国会(臨時会)

質問主意書


質問第六号

社会保険庁による年金給付ミスに関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成十六年十一月十八日

小池 晃   


       参議院議長 扇 千景 殿



   社会保険庁による年金給付ミスに関する質問主意書

 社会保険庁において、社会保険オンラインシステムのトラブルによる年金「過払い」などの給付ミスが、最近、相次いで引き起こされている。
 年金制度改正が行われた第百五十九回国会では、「安心できる年金制度の確立」が問題になった。年金制度は、制度に対する国民の信頼がなくては成り立たない。ところが、相次ぐ年金給付ミスは年金制度への信頼性を失わせるものである。
 近年の厚生労働省・社会保険庁による年金関係業務に関しては、収賄罪による職員の逮捕、随意契約や監修料による業者との癒着、年金保険料の様々な流用問題によって、国民の信頼が失墜している。年金給付ミスも、こうした国民の不信を増長させるものである。
 新聞報道等によると、一人当たりの「過払い」額は最高で千百万円に達するとのことである。私の下にも、老齢基礎年金の振替加算のミスにより「過払い」を受けていた年金受給者から相談が寄せられた。内容は、「八十万円の過払いがあるから返還せよとの書類が届いた。もちろん返すつもりだが、少ない年金のなかからどうやって返せばいいのか。」との不安の声である。一人ひとりの年金受給者にとって、生活設計を狂わせかねない大きな問題であるだけに、このようなミスが二度と起こらないよう万全の対策が求められる。
 したがって、次の事項について質問する。

一、一連の社会保険オンラインシステムのトラブルによって起きた年金の「過払い」、「未払い」及び保険料の「徴収ミス」それぞれの件数、内容、影響を与えた人数及び合計金額を明らかにされたい。

二、このようなミスを二度と起こさないために、政府としてどのような対策を講ずるのか明らかにされたい。

  右質問する。