質問主意書

第151回国会(常会)

質問主意書


質問第一七号

薬害エイズ問題に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成十三年四月十二日

櫻井 充   


       参議院議長 井上 裕 殿


   薬害エイズ問題に関する質問主意書

 昭和六十年にHIVウイルスの混入した非加熱血液製剤を血友病患者に投与して死亡させた疑いで、業務上過失致死罪に問われていた帝京大学元副学長安部英被告に、本年三月二十八日、東京地方裁判所で無罪が言い渡された。
 そこで、以下質問をする。

一 厚生省(当時)のエイズの実態把握に関する研究班(以下「エイズ研究班」という。)の設置目的は何か。また、安部被告をエイズ研究班の班長にした理由及び目的は何か。

二 政府は、安部被告が当時HIVの知識をどの程度持っていたと考えているか。また、被告は当時血友病治療の第一人者であったのか。もしそうであるならばその根拠は何か。

三 非加熱血液製剤によりHIV感染することをエイズ研究班が知ったのはいつのことか。

四 当時、エイズ研究班と厚生省どちらがHIVに関する情報に多く接していたか。主にどちらが情報を提供する側であったのか。

五 安部被告をエイズ研究班の班長に任命した責任は誰にあると考えるか。厚生省にその責任の一部があるとすれば、その責任をどのようにとるのか。

六 当時、加熱製剤の使用や血友病治療の方法について決定権を持っていたのは誰であるか。

  右質問する。