第149回国会(臨時会)
答弁書第一五号
内閣参質一四九第一五号 平成十二年九月八日 内閣総理大臣臨時代理
国務大臣 中川 秀直
参議院議員櫻井充君提出日本経済に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。 参議院議員櫻井充君提出日本経済に関する質問に対する答弁書 一について 御指摘の景気に関する国民の実感とかかわりが深いと考えられる雇用、所得、消費等の動向についてみてみると、完全失業率が高水準で推移し、消費はおおむね横ばいの状態が続くなど、厳しい状況をなお脱していないと考えている。
二について 株価は様々な要因を背景に市場において決定されるものであり、政府が株価下落の原因として特定の要因について見解を示すことは市場に影響を与える可能性があることから、答弁を差し控えたい。
三について 現在の経済状況におけるいわゆる「ゼロ金利」解除のメリット、デメリットについては、「ゼロ金利」解除後における資金供給の程度、「ゼロ金利」解除が市場参加者に与える心理的影響等の様々な要因により左右されるため、確定的に申し上げることは困難である。
四について 対外純資産残高は、本邦居住者が保有している海外資産の残高である対外資産残高から非居住者が本邦に保有している資産の残高である対外負債残高を差し引いたものであるところ、平成十一年(千九百九十九年)中においては、経常収支黒字が対外純資産残高の増加要因となったものの、為替が円高になったことにより外貨建て対外資産残高の円建て評価額が減少したこと、本邦株価が大幅に上昇したことにより対外負債残高の構成要素である非居住者保有株式の時価評価額が増加したこと等から、同年末の対外純資産残高は、前年末に比べ減少したものと考えている。 |