質問主意書

第148回国会(特別会)

質問主意書


質問第七号

ブルーインパルスT4型機の墜落に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成十二年七月五日

櫻井 充   


       参議院議長 斎藤 十朗 殿


   ブルーインパルスT4型機の墜落に関する質問主意書

 平成十二年七月四日、航空自衛隊松島基地に所属する「ブルーインパルス」のT4型機二機が宮城県牡鹿半島付近で消息を絶った。この近くには東北電力女川原子力発電所があるだけに、住民の不安は計り知れない。そこで、以下質問する。

一 今年三月二十二日にも松島基地の練習機が女川町の山中に墜落している。その直後、周辺自治体は事故原因の解明を優先し、危機管理対策がしっかり講じられるまで訓練を中止するよう申し入れた。しかし、松島基地側は、「事故の発生状況を総合的に検討したところ、機体に問題はなく、航空機の入念な点検など幅広く対策を実施した」として、航空事故調査委員会による事故原因の調査結果を待たずに、事故発生から十二日後、訓練飛行を再開した。事故原因の究明が不十分なまま訓練飛行を再開したのはなぜか。

二 前回の事故の際、周辺住民に対して事故の原因・経過・訓練を再開した理由等についての説明はあったのか。

三 今回の事故の原因等について、周辺住民に対する説明を予定しているか。

四 T4型機が女川原子力発電所に墜落した場合、女川原子力発電所が受ける被害はどの程度か。また、放射能漏れは起こらないのか。起こったとすれば、周辺地域にどの程度影響があると考えられるか。そのような事故が起こった場合、原子力発電所がいかに頑丈であろうとも、周辺住民の不安はぬぐえないと思われるがどうか。

五 現在、女川原子力発電所の上空半径何キロが不可侵領域なのか。また、それは見直しが必要と考えているか。周辺住民の不安を取り除くためには、訓練飛行領域の変更も検討する必要があると考えられるが、その意思はあるか。

六 今後、訓練を再開するときの条件は何か。また、事故の再発防止に向けて、どのような対策を講じるのか。

七 度重なる松島基地の飛行機墜落事故の責任は、誰にあるのか。

  右質問する。