第143回国会(臨時会)
質問第一二号
米軍基地周辺地域における米軍機の騒音対策に関する質問主意書 右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。 平成十年十月十六日 井上 美代
米軍基地周辺地域における米軍機の騒音対策に関する質問主意書 横田、厚木基地周辺の米空母艦載機による夜間離着陸訓練(NLP)などによる騒音は周辺住民にとって耐えがたいものになっている。
一、横田基地、厚木基地を抱える自治体は、米空母艦載機の飛行訓練をやめるよう要求してきている。平成九年一〇月には、横田基地に関する東京都と周辺市町連絡協議会が「横田基地対策に関する要望書」を政府に提出している。その中で「米空母艦載機飛行訓練を中止すること」を求めているが、政府は米軍に対してどのような措置をとったのか。 二、横田基地に関する東京都と周辺市町連絡協議会は、米空母艦載機の騒音対策として「二二時から六時までは、飛行、エンジンテスト等を行わないことを徹底するとともに、二一時から七時までも極力行わないこと」を求めている。このような要望はこれまで基地周辺住民、自治体が繰り返し出しているが守られていない。一九九三年一一月八日の「横田飛行場の騒音規制措置に関する日米合同委員会の合意」では、二二時から六時までの間の時間における飛行及び地上における活動は、米軍の運用上の必要に鑑み緊要と認められるものに制限される」となっている。これは米軍が一方的に「緊要」と判断すれば、合意した時間帯に制約されることなしに横田基地での「飛行及び地上における活動」を行えるようになっている。このような日米合同委員会の合意を改めて、「緊要」と認める内容を米軍が一方的に決めるのではなく、日米間の協議による合意事項に改めるべきと思うがどうか。 三、基地周辺住民、自治体は、土・日・日本の祝日、盆、年末年始及び入学試験時期等特別な日における飛行、エンジンテストを行わないことを米軍が実行するよう求めて政府と交渉してきた。米軍はこのような要望に応えるべきである。これまで政府は基地周辺の住民や自治体の要望に応えて、米軍にどの様な措置をとってきたのか明らかにされたい。 四、一九七三年一〇月に空母ミッドウエーは横須賀を母港にしたが、当時外務省は、母港化は「三年」と答弁していた。しかし、母港化は今日まで続き、横田基地ではNLPは、それまでのプロペラの早期警戒機・E2Cに加えて一九九三年からジェット戦闘機についても行われるようになった。環境基準を無視したNLPは、基地周辺住民を苦しめている。
右質問する。 |