質問主意書

第140回国会(常会)

質問主意書


質問第一〇号

飯能中央病院問題に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成九年六月二日

山下 栄一   


       参議院議長 斎藤 十朗 殿


   飯能中央病院問題に関する質問主意書

 石井環境庁長官が昭和五十年より昨年十一月まで、およそ二十一年間にわたり理事長を務めていた医療法人橘会「飯能中央病院」(所在地・埼玉県飯能市稲荷町十二-七)について、医療従事者の不足問題、スプリンクラーの設置義務違反問題、アスベスト放置問題など、不適切な経営実態が明らかになってきた。
 去る四月十六日の参議院環境特別委員会、五月二日の同決算委員会において、私及び同僚委員が質問した諸問題に対し、五月二十一日の同環境特別委員会において、石井環境庁長官から報告がなされたところであるが、現に環境行政のトップにあり、また、人の生命に関わる病院経営をなされていた石井長官の報告としては、なお不充分であり、かつ不透明であるとの認識に立ち、以下、政府に対し質問する。

一、飯能中央病院に対する医療監視による立入り検査の実施について、本年を含む過去十年間に立入り検査を行った年月日、及びその回数、並びにそれぞれの立入り検査の結果、改善を要求された事項を明らかにされたい。

二、同病院の調剤室で薬剤師四名と、無資格者一名の計五名でローテーションを組んでいた問題で、無資格者が調剤した事実の有無について厚生省はどのように認識しているか。

三、同病院の本年を含めた過去三年間の看護婦数について、診療報酬算定に基づく届出及び医療法に基づく届出における正看護婦、准看護婦及び看護補助員別内訳数、また、それぞれの常勤、非常勤別の内訳数について、明らかにされたい。

四、平成九年一月十八日に同病院で起こった患者のベッドからの転落事故に関し、当日の看護日誌に当該事故についての記載がなかった事、また事故発生から午前五時に看護婦が主治医に連絡を取るまでの当直医師の行動について、どのように把握し、認識しているか。

五、平成五年、平成七年及び平成八年に行われた同病院のアスベスト工事の内容について、所管の労働基準監督署は把握しているか。また、労働安全衛生法上の届出がなされていたかどうか。

六、本年四月から行われている同病院女子寮(所在地・飯能市稲荷町十八)の解体工事について、同地域は騒音規制法に基づく指定地域とされているが、環境庁はこの解体工事の内容についてどのように把握しているか。

  右質問する。