質問主意書

第132回国会(常会)

質問主意書


質問第三〇号

返還ガラス固化体の仕様、輸送及び日本の核廃棄物等に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成七年六月十五日

翫 正敏   


       参議院議長 原 文兵衛 殿


   返還ガラス固化体の仕様、輸送及び日本の核廃棄物等に関する質問主意書

 去る四月二十六日、我が国の電力会社の委託契約により、使用済み核燃料の再処理で生ずる高レベル放射性廃棄物が初めて我が国へ返還された。高レベル放射性廃棄物は、放射能や発熱量の高さから、輸送中も保管中も、諸外国や国民の合意に基づいた厳重な管理が必要とされている。このたびの高レベル放射性廃棄物返還及びこれから海外から返還される核廃棄物その他について、次のとおり質問する。

一 返還されたガラス固化体について

1 返還されたガラス固化体、輸送容器それぞれの線量当量率は、実測したのか、解析計算したのか。解析計算したならその計算方法を示せ。
2 返還されたガラス固化体二十八本の表面及び一メートル離れた所の線量当量率を出発前に測定したか。それぞれ毎時何ミリシーベルトであったか。測定したのは誰か。
3 輸送容器の表面及び一メートル離れた所の線量当量率を出発前に測定をしたのか。それぞれ毎時何ミリシーベルトであったか。測定したのは誰か。
4 返還されたガラス固化体二十八本それぞれの核種濃度、発熱量を出発前に測定したか。核種濃度、発熱量はそれぞれいくらか。測定したのは誰か。
5 返還されたガラス固化体二十八本の核種濃度、発熱量を出発前に測定していない場合、いつ、誰が測定するのか。
6 今回の高レベル放射性廃棄物輸送にかかった費用はいくらか。かかると見込まれた費用はいくらか。その費用は誰がどういう予算から負担しているのか。

二 今後、海外から返還される核廃棄物について

1 今後、ガラス固化体の受け入れにあたって、ガラス固化体の仕様の安全基準はないのか。なければ、基準をつくる予定はあるか。
2 今後、英国やフランスから返還される予定の低レベル・中レベル放射性廃棄物の量はいくらか。

三 日本の核廃棄物その他について

1 日本国内で発生する年間の核廃棄物の量を高レベル・中レベル・低レベル別に示せ。
2 日本国内で発生した核廃棄物の累積量を高レベル・中レベル・低レベル別に示せ。
3 科学技術庁の核廃棄物管理・処分を担当する部署はいつから存在しているのか。その前は、核廃棄物管理・処分は誰が担当していたのか。

  右質問する。