質問主意書

第132回国会(常会)

質問主意書


質問第二四号

国家公務員法第百条第一項及び第百九条第十二号における「秘密」の定義に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成七年六月八日

翫 正敏   


       参議院議長 原 文兵衛 殿


   国家公務員法第百条第一項及び第百九条第十二号における「秘密」の定義に関する質問主意書

 政府は、自衛隊法(昭和二十九年法律第百六十五号)第五十九条第一項に規定する「秘密」(以下「防衛秘」という。)の定義については、「秘密保全に関する訓令(昭和三十三年防衛庁訓令第百二号)の規定による秘密の指定の有無にかかわらず、一般に知られていない事実であって、他に知られないことについて相当の利益を有するもの、すなわち、非公知性と秘匿の必要性の二つの要素を具備している事実をいう」(「防衛庁・自衛隊における法律秘の定義に関する質問」に対する政府答弁(一九九五年六月六日))との答弁を繰り返している。
 一方で、いわゆる「外務省公電漏洩事件」における東京地検論告求刑(一九七三年九月二二日)では、国家公務員法第百条第一項及び第百九条第十二号でいう「秘密」は、当該官庁で適式な秘密指定がなされたものであることを前提としている。
 以上から、同論告求刑での国家公務員法第百条第一項及び第百九条第十二号でいう「秘密」の定義と防衛秘の定義が異なる疑いを禁じ得ず、政府の見解を明らかにするために以下質問する。

一 国家公務員法第百条第一項及び第百九条第十二号でいう「秘密」は、当該官庁による適式な秘密指定を必要としないのか明らかにされたい。

二 同「秘密」が当該官庁による適式な秘密指定を必要としない場合、これの該当要件を明らかにされたい。

  右質問する。