質問主意書

第130回国会(臨時会)

答弁書


答弁書第三号

内閣参質一三〇第三号

  平成六年八月十二日

内閣総理大臣 村山 富市   


       参議院議長 原 文兵衛 殿

参議院議員翫正敏君提出防衛庁における「戦略」に関する再質問に対し、別紙答弁書を送付する。


   参議院議員翫正敏君提出防衛庁における「戦略」に関する再質問に対する答弁書

一について

 防衛庁における「戦略」及び「防衛戦略」は、それぞれ一般的な意味で使用されているものであり、防衛庁において定義されたものがあるわけではない。したがって、「防衛戦略」と御指摘の「防衛の基本」との異同についても、一概に述べることは困難である。

二について

 統合長期防衛見積りにおいては、原則としてその作成する年度の九年後の年度以降の見通し得る期間を対象とし、努めて科学的分析評価を行い、内外の諸情勢を可能な限り見積り、これに対する防衛戦略を考察するなどとされているが、防衛戦略を考察する目的は、統合長期防衛見積りの作成を通じて、統合中期防衛見積りの作成等に資することにあるものとされている(防衛諸計画の作成等に関する訓令(昭和五十二年防衛庁訓令第八号)第六条)。
 このような統合長期防衛見積り及び同見積りの中で考察されている防衛戦略は、いずれも、御指摘の「帝国国防方針」として一般に知られているものとは性格を異にするものであると考えている。