質問主意書

第121回国会(臨時会)

質問主意書


質問第一七号

白内障の眼内レンズ手術への保険適用に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成三年十月三日

上田 耕一郎   


       参議院議長 土屋 義彦 殿


   白内障の眼内レンズ手術への保険適用に関する質問主意書

 白内障は、多くの高齢者に避けがたく現れる症状であり、人工水晶体による眼内レンズ手術は広く普及し、その効果は医学的にも確かめられている。しかし、相当の高額でありながら、保険適用の対象となっていないことから、患者への負担は重く、高額を理由にあきらめざるをえない事態もある。
 私は、こうした事態を打開するため、保険適用の実行、暫定的措置として眼内レンズ手術費用助成自治体への補助等について質問主意書を提出してきた。その後の事態は、助成を実施する自治体、実施の検討に入った自治体が急増しており、いよいよ政府による保険適用の実施が急がれる状況となっていると考える。
 医学の進歩は、貧富の差にかかわりなく享受されるべきであり、また医療保険制度の本旨からしても、政府の決断で一刻も早く眼内レンズ手術への健康保険適用が実施されるべきと考え、以下質問する。

一、年間の白内障手術の件数と、その中での眼内レンズ手術件数の推移をどのように把握しているのか。また、眼内レンズ手術の有効性をどのように認識しているのか。

二、眼内レンズ手術への何らかの助成を実施している自治体、実施の検討が議会等で公式に表明されている自治体を明らかにされたい。

三、政府、厚生省等に保険適用の要望を提出している自治体、地方議会数を明らかにされたい。

四、東京都内だけでみても、四区十二市で実施あるいは年内実施が決定されており、東京都も来年からの実施に向け検討を進めている。こうした地方自治体の努力、自治体からの保険適用要望をどのように認識しているか。

五、来春予定されている診療報酬改定に向け、政府は、眼内レンズ手術の保険適用の実施に踏み切るべきと考えるがどうか。

  右質問する。