質問主意書

第120回国会(常会)

質問主意書


質問第二七号

湾岸危機に伴う多国籍軍のサウジ駐留と国連安保理決議との関連に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成三年四月二十三日

翫 正敏   


       参議院議長 土屋 義彦 殿


   湾岸危機に伴う多国籍軍のサウジ駐留と国連安保理決議との関連に関する質問主意書

 湾岸危機の勃発に伴う多国籍軍のサウジアラビア駐留と国連安全保障理事会決議との関連については、九〇年一〇月一九日の衆議院予算委員会において中山外務大臣より政府統一見解が示されている。しかしながら同統一見解は、多国籍軍のサウジ駐留が、サウジ政府の要請の履行を目的としたものか、あるいは国連安保理決議の実効性確保を目的としたものかが不明確である。今後、同様な事態が発生した場合を考えると、事実関係について明確にしておく必要があると思われるので、以下質問する。

一 べーカー米国務長官は、米上院外交委員会(九〇年一〇月一七日)の証言で、米軍のサウジ派遣はサウジ、クウェート両政府からの要請に基づく旨の発言をしていると聞くが、

1 政府はこの証言について承知しているのか。承知しているのであれば、事実関係について明らかにされたい。
2 このベーカー証言が事実だとすれば、政府統一見解と矛盾すると思うが、政府の見解を明らかにされたい。

二 政府が同統一見解で述べた「決議六百六十の実効性確保のための役割を果している」とは、米軍に関してのみ言えば、集団的自衛権の行使の結果であり、実効性確保が直接の目的ではないのでないか。

  右質問する。