質問主意書

第120回国会(常会)

質問主意書


質問第九号

自衛隊機の湾岸地域派遣に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成三年一月二十二日

翫 正敏   


       参議院議長 土屋 義彦 殿


   自衛隊機の湾岸地域派遣に関する質問主意書

 政府は、湾岸戦争に伴う被災民の輸送のために自衛隊機の派遣を検討しているが、この件につき以下質問する。

一 いつまでに結論を出すのか。

二 検討の結果、自衛隊機の派遣をするのであれば、以下質問する。

1 派遣先国はどこか明らかにされたい。
2 途中給油のために立ち寄る場所はどこか明らかにされたい。
3 派遣先国で離着陸する飛行場は、民間空港か軍用空港か。
4 派遣途中及び派遣先における航空管制はどこが受け持つのか。それぞれにつき明らかにされたい。
5 派遣自衛隊機の保守・整備要員の確保につき、

(1) 保守・整備部隊を現地に派遣するのか。派遣するのであれば、派遣部隊名・人数及びその派遣先について明らかにされたい。
(2) 保守・整備部隊を派遣自衛隊機に同乗させるのか。同乗させるのであれば、一機につき同乗させる人数を明らかにされたい。
(3) 保守・整備部隊を派遣及び同乗させないなら、自衛隊機の保守・整備をどこに任せるのか明らかにされたい。

6 政府が定めた「防衛計画の大綱」によれば、日本の防衛力は「限定的かつ小規模な侵略までの事態に有効に対処し得るものを目標」としたもので、その考えに立てば、自衛隊には一兵たりとも海外に転用する兵力は存在しない。政府の自衛隊機派遣の決定と「防衛計画の大綱」とは大きく矛盾するものであると考えざるを得ないが、政府の見解を明らかにされたい。
7 「防衛計画の大綱」が定めた「必要とする場合に、着上陸侵攻阻止及び対地支援、航空偵察、低空侵入に対する」航空輸送の任務に当たりうる部隊を確保した上で、派遣できる自衛隊機数(及びその内訳)及び部隊規模(及びその人数)を明らかにされたい。

  右質問する。