第116回国会(臨時会)
答弁書第七号
内閣参質一一六第七号 平成元年十二月十二日 内閣総理大臣 海部 俊樹
参議院議員吉川春子君提出防衛統合ディジタル通信網に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。 参議院議員吉川春子君提出防衛統合ディジタル通信網に関する質問に対する答弁書 一について 防衛統合ディジタル通信網(以下「IDDN」という。)の通信施設は、地上通信の機能を持つ通信所、地上通信の中継機能を持つ中継所及び衛星通信の機能を持つ衛星通信所である。
二について 自衛隊の指揮通信システムは、指揮命令・情報等を伝達するものであり、これには、防衛庁長官を中心とする指揮中枢と各自衛隊の主要司令部とを連接する中央指揮通信システムを始め、各自衛隊の戦術指揮通信システムとして、陸上自衛隊の野外通信システム、海上自衛隊の自衛艦隊指揮支援システム(SFシステム)、航空自衛隊の自動警戒管制組織(バッジシステム)等があるが、御指摘の内容すべてを明らかにすることは、事柄の性質上差し控えたい。 三について 日本海側における新規マイクロ回線の整備は、IDDNを伝送路として利用する指揮通信システムの抗たん性の向上を図るとともに、今後の回線の需要増等に対応するために行うものである。 四及び五について 現時点においては、IDDNによる御指摘の各指揮通信システムの連接・統合等に関する具体的な計画はないが、今後検討すべき課題と考えている。 六について 御指摘の訓練は、陸・海・空各自衛隊の通信部隊が昭和六十三年十月に行った訓練を指すものと考えるが、これは、防衛マイクロ回線の被害等を想定し、多重通信回線の構成手順等について訓練したものである。 七について 統合幕僚会議事務局に第六幕僚室が新設されたという事実はない。 八について 現時点においては、IDDNによる米軍との回線の接続に関する計画はない。 九について 現時点においては、IDDNと在日米軍通信網とを連接する計画はないので、仮定の問題について答弁することは差し控えたい。 十について IDDNの整備は、自衛隊の指揮通信能力を向上させるために必要であり、これを中止する考えはない。 |