質問主意書

第113回国会(臨時会)

質問主意書


質問第八号

沖縄における米軍演習の激化に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によつて提出する。

  昭和六十三年九月十三日

喜屋武 眞榮   


       参議院議長 藤田 正明 殿


   沖縄における米軍演習の激化に関する質問主意書

 今年、沖縄では従来にも増して激しい米軍の演習が行われている。
 その米軍演習に対して、当然のことながら沖縄県民は強い抗議の意思を表明している。
 ところで、先頃、記者会見で沖縄では米軍演習についていつもやかましく言つているのは一部の人たちだけだというような発言をされた閣僚もおられたようだが、これは、沖縄に関する限り、その実情を知らぬのも甚だしいと言うべき極端な一例であろう。
 最近、沖縄では、県議会を始め、県下の五十三市町村中、離島の一部を除く四十七の市町村議会で、米軍の演習に対する抗議の意思を表明している。また、各種の団体でも同様の意思表示をしているところであるが、なかんずく、日米安保と基地の存在容認の立場に立つ社団法人沖縄県経営者協会でさえたまりかね、激しい言葉で米軍への抗議の意思を表明するに至つたのである。
 これは、最近の沖縄における米軍演習の激しさが、革新的立場の者のみならず、保守的立場の者でさえ、もう我慢ならぬという状況を呈しているからである。
 そこで、以下の点について質問する。

一 今年の沖縄における米軍演習の実態を、その実施部隊、演習の種類・内容、実施回数とに分け、昨年同期との対比において詳細に示されたい。

二 政府は、今年の沖縄における米軍演習の激化という事態に対して、どのような認識を持つているのか。

三 政府は、最近の米軍演習の激化に対する沖縄県民の世論については、どのような認識と評価をしているのか。

四 このような米軍演習の激化という事実及びそれに対する沖縄県民の激しい怒りと抗議の意思表示を受けて、政府は、米軍ないし米当局に対して、どのような対応をしたのか。以下の点について明らかにされたい。

1 演習の自粛ないし中止を要請したのか。また要請したとすれば、いつ、どのような形式で、日本側の誰から米側の誰に対して、どのような内容の要請をしたのか。
2 まだ要請していなければ、即刻、演習の中止ないし自粛の要請をすべきであると思うがどうか。

  右質問する。