第112回国会(常会)
答弁書第二号
内閣参質一一二第二号 昭和六十三年二月十六日 内閣総理大臣 竹下 登
参議院議員木本平八郎君提出レバレッジド・リースによる米国製航空機の輸入に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。 参議院議員木本平八郎君提出レバレッジド・リースによる米国製航空機の輸入に関する質問に対する答弁書 一について 社団法人リース事業協会会員企業を対象とした調査によれば、昭和六十二年度において、いわゆるレバレッジド・リース取引で取り扱われた航空機の総数は約四十機、取得価額総額で約千八百億円と承知している。 二及び三について 現在行われているいわゆるレバレッジド・リース取引においては、契約内容等からみて賃借人がリース物件を実質的に所有していると認められるものがあり、また、賃貸人において当該リース物件の法定耐用年数に基づいて減価償却費を計上すると同時に、法定耐用年数に比し長期に設定されたリース期間に基づいて賃借人からリース料を収受するなどの特徴がみられる。このため、こうしたレバレッジド・リース取引では、賃貸人において、リース期間当初はリース料に比し多額の減価償却費が計上され、これにより賃貸人の他の事業等から生ずる所得を減少させる等の課税上の弊害を生じている事例もみられるところである。
四について いわゆるレバレッジド・リース取引については、それ自体を規制するということではなく、適正、公平な課税の実現を図るとの見地から、適切な措置を講ずべきものであると考えている。
五について リース取引は企業における設備調達手段として重要な役割を果たしているものと考えており、政府としては、今後も民間設備投資を進めていく上でリース取引の積極的な活用を図ることも必要であると考えている。
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