第110回国会(臨時会)
第百十回国会答弁書第七号
内閣参質一一〇第七号 昭和六十二年十一月二十七日 内閣総理大臣 竹下 登
参議院議員吉岡吉典君提出国営中海・宍道湖干拓淡水化事業に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。 参議院議員吉岡吉典君提出国営中海・宍道湖干拓淡水化事業に関する質問に対する答弁書 一について 鳥取、島根両県に対し昭和六十二年九月二十一日に提示した「宍道湖・中海限定的淡水化試行計画」(以下「限定試行計画」という。)は、宍道湖・中海の湖の水質・魚介類等に極力大きな影響を与えないよう配意しつつ、水質等を調査、研究、検証して将来の水質予測の精度向上等を図り、本格淡水化の検討に資することを目的とするものであり、両県の同意を得て実施する考えである。
二の1について 本庄工区については、堤防、排水機場が完成し干陸可能な状態となつているので、学識経験者等で構成される検討委員会を近く農林水産省に設け、この地区の将来の土地利用について検討を行いたい。
二の2の(1)について 総事業費及び工期については、総事業費を九百九十億円、工期を昭和六十七年度完成と見直す考えである。 二の2の(2)及び(3)について 国営中海干拓事業により造成される農地は、整備水準の高い大規模な農地で、現地における鳥取、島根両県の営農実験ほ場でも良好な成績が得られており、また、配分農地に対する農家の負担金の額は、現段階では具体的にはまだ定まつていないが、一般的には干拓地での営農の収益性、周辺農地価格等を考慮して定められるものであるから、本事業により造成される農地についても配分を希望する農家はあると考えている。 二の3について 揖屋、安来及び弓浜の三工区については、部分完工を行う方向で検討中である。 |