質問主意書

第109回国会(臨時会)

質問主意書


質問第一六号

日米防衛協力の進捗状況に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によつて提出する。

  昭和六十二年九月十八日

志苫 裕   


       参議院議長 藤田 正明 殿


   日米防衛協力の進捗状況に関する質問主意書

 昭和六十二年版防衛白書によれば、今日「日米防衛協力は成熟しつつある」という。そこでその実態を明らかにするために、次のとおり質問する。

一 防衛庁の国会答弁によれば、ガイドラインに基づく日米共同作戦計画の研究として、米軍の支援が制約を受けている場合の研究について現在日米間で協議が行われているという。また昭和六十一年版防衛白書によれば、「昭和五十九年末、一応の区切りがついた」研究のほか、「新たな想定に基づく研究については、これを開始するための準備作業を行つている」(二〇三ぺージ)とされている。そこで日米共同作戦計画の研究について次のことを明らかにされたい。

1 日米共同作戦計画の研究として研究又は協議が行われているものは、一応の区切りがついたものを含め全部でいくつあるのか。
2 1のほか、シーレーン防衛共同研究はいくつ行われているのか。
3 1、2のそれぞれの開始及び終了年月日。
4 それぞれの想定及びシナリオ。

二 昭和五十年度以降において行われた全ての日米共同訓練及び日米共同演習について、次のことを明らかにされたい。

1 それぞれの実施年月日及び期間。
2 それぞれの実施場所。
3 それぞれについて日米双方の参加人数、参加航空機数、参加艦艇数及び参加部隊名。
4 それぞれの訓練、演習の名称及び内容。

三 昭和五十年度以降に行われたすべての隊付訓練及び隊付見学等(国内分も含む)について、それぞれの派遣(受入)年月日及び期間、派遣先(受入)部隊等名及び場所、派遣(受入)人数、所属部隊等名及びその場所を明らかにされたい。

四 昭和五十年度以降に行われた全ての米国派遣訓練について、それぞれの参加部隊名、規模及び人数、派遣年月日及び期間、訓練場所及び訓練機関名、訓練内容を明らかにされたい。

五 留学以外の目的で現在米軍の部隊、機関等(日本国内を含む)に出張している自衛隊員について、次のことを明らかにされたい。

1 出張先部隊等名及びその場所。
2 1のそれぞれについて現在の人数及びそれぞれの隊員の所属部隊等名。
3 1のそれぞれについて最初に自衛隊員が出張するようになつた年月日。
4 それぞれの目的。

六 留学以外の目的で現在自衛隊の部隊又は機関において勤務している米軍人について、次のことを明らかにされたい。

1 勤務部隊等名。
2 それぞれの勤務人数及び所属部隊等名。
3 1のそれぞれについて最初に米軍人が勤務するようになつた年月日。
4 それぞれの目的。

七 防衛庁から外国に留学したことのある自衛隊員について、それぞれの所属、留学先(国名及び機関名)留学先機関ごとの人数を、昭和五十年度以降現在までの各年度別に明らかにされたい。

八 外国からの防衛庁の機関への留学生について、それぞれの国名、国別の人数、受入機関名及び受入機関別の人数を、昭和五十年度以降現在までの各年度別に明らかにされたい。

九 昭和五十年度以降今日までに日米安保地位協定第二条第四項(b)を適用して合衆国軍隊に提供し、又は適用を解除して返還された全ての施設及び区域について、次のことを明らかにされたい。

1 施設・区域名及び所在地(自衛隊施設を提供した場合はその自衛隊施設名及び所在地)。
2 1のそれぞれについて提供した(返還された)年月日及び面積(土地及び建物のそれぞれについて。自衛隊施設を提供した場合はその自衛隊施設全体の面積も。単位は平方メートル)。
3 それぞれの各年度ごとの合衆国軍隊の使用実績(日数)。
4 各年度末ごとの提供総面積。
5 告示を掲示した官報の発行年月日及び号数。

十 日米合同委員会の下にこれまでに設置されたことのあるすべての委員会、分科委員会、小委員会、特別委員会、特別作業班、特別分科委員会等の下部機関及びそれらの下部機関として設置されたことのある全ての部会等について、以下のことを明らかにされたい。

1 それぞれの英語及び日本語の名称。
2 それぞれの日米双方の代表者、首席及び議長。
3 それぞれの設置目的。
4 それぞれの設置及び廃止年月日。

  右質問する。