第108回国会(常会)
質問第二〇号
沖縄県における不発弾処理等に関する質問主意書 右の質問主意書を国会法第七十四条によつて提出する。 昭和六十二年五月二十六日 喜屋武 眞榮
沖縄県における不発弾処理等に関する質問主意書 先の大戦で沖縄は、「鉄の暴風」が吹き荒れたと表現される熾烈な戦場となり、戦後四十二年、復帰十五年を経た現在でもなお多くの不発弾が埋没しており、県民の生活に限りない不安と不便を与えている。
一 第百二回国会に私が提出した「沖縄県下の不発弾処理に関する質問主意書」に対する政府答弁では、沖縄戦で使用、投下され地中に埋没している不発弾等の「正確な数量は把握できない。」ということであるが、今日得られる各種のデータに基づきその埋没重量の推計を試みることは、埋没不発弾の計画的処理と沖縄における今後の公共事業、都市開発を考える上で必要な基礎的作業であると思うが、政府の考えを伺いたい。 二 昭和四十九年四月二十五日に定められた「沖縄における不発弾等の埋没状況の調査処理体制について」によれば、防衛庁は、「沖縄戦に関する戦史、記録等に基づく調査」を担当することになつているが、米国の情報を含めて、沖縄県土に対する爆弾の投下量及び不発弾残存率等に関する資料の入手及び分析作業の進捗状況を示されたい。 三 沖縄県における不発弾処理の実情をみると、復帰後昭和六十年度末までに処理された件数は一万三千八百九十三件、重量にして七百六十二トン、うち交付金を受けての埋没弾の探査発掘が四百十六件、六十三・八トンである。その推移をみると、探査発掘分の件数・重量は年々減少の傾向にあり、これに伴い国の交付金額も最近では一千万円前後にまで減少している。このように、今後国の交付金対象事業である、住民からの情報に基づく不発弾の探査発掘には、事の性格からして、おのずと限界が見えてくると思う。
右質問する。 |