質問主意書

第107回国会(臨時会)

答弁書


答弁書第四号

内閣参質一〇七第四号

  昭和六十一年十月三十一日

内閣総理大臣 中曽根 康弘   


       参議院議長 藤田 正明 殿

参議院議員田代富士男君提出都市の緑化の推進と『国際花と緑の博覧会』に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。


   参議院議員田代富士男君提出都市の緑化の推進と『国際花と緑の博覧会』に関する質問に対する答弁書

一について

 国土政策懇談会は、我が国の経済社会を取り巻く内外の環境変化を踏まえ、国土庁の当面する種々の重要問題について広く各界の有識者の意見を徴するために開催することとしたものである。
 国土庁長官は、四全総の策定作業の状況、策定の時期、主要計画課題等について内閣総理大臣に対し報告、説明を行つたが、その際、最近の地価上昇等をも踏まえ、大都市問題のより深い検討を行うよう指摘されたものである。

二について

 四全総においては、各地域がそれぞれの特徴を生かして多様性を持ちながら活性化し、適切な機能分担によつて過度の集中がなく、安全で活力あふれる国土の形成を目指すこととしており、国土の均衡ある発展を図る見地から、大都市圏、地方圏各々の課題に対処することとしている。

三について

 四全総においては、自然とのふれあいなどを求める国民のニーズの高まりを踏まえ、森林の保全や都市における公園、緑地等の緑とオープンスペースの拡充、整備など潤いのある豊かな地域環境形成のための方策を明らかにしてまいる所存である。
 このうち、都市における緑とオープンスペースの中核となる都市公園等については、第四次都市公園等整備五箇年計画に基づき、整備を着実に推進していくこととしている。

四について

(1) 基本構想委員会及び会場計画委員会は、財団法人国際花と緑の博覧会協会に設置されたものである。国際花と緑の博覧会の基本構想は、基本構想委員会の審議を経て、十月二十八日に決定されており、また、会場基本計画は、会場計画委員会において、今年末を目途に結論を得るよう検討を進めている。
 各国、各企業等への出展要請等は、これらを踏まえ早急に行うこととしており、また、広報活動についても、シンボルマークの決定等を行つてまいりたい。
 会場については、昭和六十二年度から工事に着手し、昭和六十五年の開催に向けて万全を期してまいりたい。
(2) 会場建設、運営等に必要な経費は、現在、博覧会協会において検討中である。政府としては、国際花と緑の博覧会の準備及び運営のために必要な特別措置に関する法律(昭和六十一年法律第二十八号)に基づく措置等により、同協会を支援していくこととしている。
(3) 会場へのアクセスについては、中央環状線以西の門真市都市計画道路大阪枚方京都線を含めて、必要な道路等の交通施設整備について検討を進めている段階である。また、地下鉄七号線については、既に工事に着手したところである。
 さらに、これらの関連公共施設の整備に際しては、道路の緑化等を併せて行つてまいりたい。
(4) 守口処理場の改築については、下水道管理者である守口市が検討を行つており、政府としても今後適切に対処してまいりたい。
(5) 博覧会の会場となる鶴見緑地については、二十一世紀の人々に伝える緑の資産として、立派な都市公園を後世に残すよう地元地方公共団体を指導するとともに、政府としても支援を行つてまいりたい。