第107回国会(臨時会)
質問第一四号
山原(やんばる)の自然保護に関する質問主意書 右の質問主意書を国会法第七十四条によつて提出する。 昭和六十一年十二月二日 喜屋武 眞榮
山原(やんばる)の自然保護に関する質問主意書 山原とは、沖縄本島北部の山の多い地域を指称するものであり、行政区画としては、ほぼ、国頭(くにがみ)郡に照応する地域である。
一 (1) 山原の森林面積は、全体でどれだけあるか。
二 同地域のダムの個数とその合計湛水面積及び河川の本数とその流域面積の合計を示されたい。 三 同地域に所在する北部訓練場等の米軍基地の総面積と、それが森林面積に占める割合を示されたい。 四 同地域の環境破壊が憂慮されているが、環境破壊の原因としては、どのようなことが考えられているか。原因と思われるものの全てについて明らかにされたい。 五 同地域における森林行政は、現在、どのような方針の下に進められているか。また、今後はどう進めるべきであるか。政府の見解を示されたい。 六 (特別)天然記念物の保護については、現在、どのような対策が採られているか。また、今後はその保護策はどうあるべきか。政府の見解を示されたい。 七 世界野生生物基金(WWF)日本委員会(大来佐武郎会長)は、ノグチゲラ等の保護について、去る十月二十日、環境庁、林野庁等に対して、(イ)繁殖が現在確認されている約三千ヘクタールを含むイタジイなどの天然林約六千ヘクタールは禁伐とする、(ロ)その外側地域約一万ヘクタールも大面積皆伐を回避し、大径木を保存する、(ハ)ノグチゲラ、イシカワガエル、リュウキュウヤマガメなどの生息地である河川を保全する、などを申し入れたと報じられている。
八 また、同地域に、広大な基地を占有している駐留米軍に対しても、環境保全の上で、必然的に何らかの対応を要請することが必要となると思うが、どのような対応の要請を考えているか。 右質問する。 |