質問主意書

第104回国会(常会)

答弁書


答弁書第二二号

内閣参質一〇四第二二号

  昭和六十一年三月二十八日

内閣総理大臣 中曽根 康弘   


       参議院議長 木村 睦男 殿

参議院議員秦豊君提出中期防衛力整備計画に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。


   参議院議員秦豊君提出中期防衛力整備計画に関する質問に対する答弁書

一から四までについて

 中期防衛力整備計画の完成時における自衛隊の能力については、事態の様相にもよるので一概には言えないが、「限定的かつ小規模」な侵略事態に対して、おおむね次のとおりと考えている。

(一) 哨戒、船団護衛、海峡・港湾の防備等各種作戦の組合せによる海上交通の安全確保に当たつての対潜能力については、我が国周辺数百海里、航路帯を設ける場合はおおむね千海里程度の海域において、相当程度の能力が発揮できるものと考えている。
(二) また、本土防空能力については、侵攻地域の特性にもよるが、防空部隊の集中運用が効果的に実施できれば、全般的には、ほぼ互角の防空戦闘が期待できるものと考えている。
(三) なお、着上陸侵攻に対しての継戦能力については、侵攻地域への防御部隊の集中が効果的に実施できれば、一定期間、相手に占領の既成事実を作らせることなく持久戦闘ができるものと考えているが、この期間については、一義的に申し述べることはできない。