質問主意書

第104回国会(常会)

質問主意書


質問第二五号

次期対地支援戦闘機(FSX)の導入に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によつて提出する。

  昭和六十一年三月二十四日

秦 豊   


       参議院議長 木村 睦男 殿


   次期対地支援戦闘機(FSX)の導入に関する質問主意書

 去る三月十二日の参議院予算委員会において、FSXについての私の質疑に対し、防衛庁側はきわめて含みのある答弁を行つたが、以下それに関連して質問する。

一 FSX導入については、例えば国産化を前提とした場合のタイムリミットは、一般に今夏とされていたが、三月十二日の防衛庁の答弁は、「タイムリミットは必ずしも設けずにやつております。」となつている。これは、何を意味したものなのか、答弁の背景と理由を伺いたい。

二 これは、機種選定の結論を相当期間先送りするという意味と解してよいのか。

三 仮に、そのような意味であるならば、何故なのか。

四 FSXの機種選定の正式な結論までには、どれくらいの時間的余裕があるのか。

五 防衛庁は、三月十二日の私の質疑に対し、「外国との共同開発は、国産開発というものの一つの変形ではないかと考えております。」と答弁したが、これについて、より詳細な考え方を伺つておきたい。

六 欧州各国と米国は、共に一九九〇年から二〇〇〇年代の次代機種として、EFAとATFをそれぞれ構想している。ATFの当初案を見ると、フライ・バイ・ワイヤ方式の採用と新複合材料の大量使用、ステルス性の付与、制空と爆撃の両面にわたる高度の能力を備えた双発機で、一九九一年頃に原型機の初飛行、一九九五年からF15に代わつて第一線配備の計画とされている。
 この原案とわが国のFSX構想は、かなり共通点を有していると考えるが、例えば、防衛庁のいう「外国との共同開発」の対象としては、ATF等は選択肢の一つたり得るのか。

  右質問する。