質問主意書

第102回国会(常会)

答弁書


答弁書第四九号

内閣参質一〇二第四九号

  昭和六十年七月九日

内閣総理大臣 中曽根 康弘   


       参議院議長 木村 睦男 殿

参議院議員秦豊君提出FSX(次期対地支援戦闘機)のいわゆる国産化と日米関係に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。


   参議院議員秦豊君提出FSX(次期対地支援戦闘機)のいわゆる国産化と日米関係に関する質問に対する答弁書

一から四まで並びに五の(2)及び(3)について

(一) 航空自衛隊の現有支援戦闘機F-1の後継機(以下「FS-X」という。)については、現在、防衛庁において、外国機に関する性能諸元及び将来の技術的可能性等に関する基礎的データの収集作業を続けるとともに、国内開発の技術的可能性等について検討を行つているが、これは、飽くまで具体的機種選定作業に入る前段階の検討作業である。今後、この成果を得た後、具体的な機種選定作業に入ることになろうが、現時点においては、国内開発、外国機の導入あるいは現用機の転用といつた具体的見通しについて申し述べる段階にない。
 なお、具体的機種選定作業に当たつては、米軍との間の互換性をも含めた各種の面から幅広く検討したいと考えている。
(二) 今後とも、武器輸出三原則(昭和五十一年二月二十七日の武器輸出に関する政府方針等を含む。)を堅持していく考えに変わりはない。

五の(1)及び六について

 FS-Xの国内開発の技術的可能性については、経費面も含め、現在、防衛庁技術研究本部が検討を進めているところであり、御質問の事項について具体的に申し述べる段階にない。

七について

 現在、防衛庁において検討を行つているFS-Xは、現有支援戦闘機F-1の後継機として考えているものである。

八及び九について

 FS-Xの機種選定については、専ら我が国防衛上の必要性という観点に立つて、飽くまで我が国の自主的判断に基づき行うべきものと考えている。