第102回国会(常会)
答弁書第四五号
内閣参質一〇二第四五号 昭和六十年七月二十六日 内閣総理大臣 中曽根 康弘
参議院議員市川正一君提出スキー場の安全対策に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。 参議院議員市川正一君提出スキー場の安全対策に関する質問に対する答弁書 一について (一) スキー場の設置に当たつては、国有林野内においては、自然災害が発生するおそれのある箇所を除いて選定する等により、また、国立・国定公園内においては、スキー場事業の執行認可等に当たり雪崩等に対する安全対策に配慮することにより、自然災害の防止に努めているところである。
二について 索道の安全対策については、索道規則(昭和二十二年運輸省令第三十四号)に基づき索道事業者に対して、主任技術者の選任、索道設備に関する定期的な検査等を義務付けているほか、索道の設備、運行等の実態に関する保安検査を実施するなど所要の指導・監督を行つているところである。
三について スキー場の安全管理については、国有林野内においては、施設設置者に管理運営日誌を作成させる等により安全管理の状況を把握し、それに基づき必要な指導を行つているところであり、また、国立・国定公園内においては、スキー場事業の執行者においてスキー場の安全性に関し点検を行うよう指導しているところである。 四について (一) いわゆる圧雪車等の雪上車は、道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)上は大型特殊自動車又は小型特殊自動車に当たり、道路において運転する場合は、大型特殊自動車免許又は小型特殊自動車免許が必要である。スキー場内であつても、道路に当たる場所で運転する場合には、それぞれの免許が必要であることはもちろんであるが、道路に当たらない場所で運転する場合であつても、スキーヤーの安全を確保するという観点からは、該当する免許を受けた者のみが、これらの自動車を操縦するよう管理上の必要な措置のなされることが望ましい。
五について スキー場におけるパトロール体制については、基本的には、各地域の実情に応じて施設設置者、関係団体等において、相互の密接な協力の下に対応されるべき問題であると考える。 |