質問主意書

第102回国会(常会)

答弁書


答弁書第三〇号

内閣参質一〇二第三〇号

  昭和六十年五月八日

内閣総理大臣 中曽根 康弘   


       参議院議長 木村 睦男 殿

参議院議員秦豊君提出FSX(次期対地支援戦闘機)に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。


   参議院議員秦豊君提出FSX(次期対地支援戦闘機)に関する質問に対する答弁書

一、四から八まで、十二、十三、十七及び十九から二十一までについて

(一) 航空自衛隊が現有している支援戦闘機F-1の後継機(以下「FS-X」という。)については、現在、防衛庁において機種選定に必要な基礎的データの収集作業等を実施しているところであり、具体的な候補機種等について申し述べる段階にない。
(二) 現有F-1については、防衛庁において昭和五十七年から昭和五十九年まで実施した疲労状況等の調査の結果、同機の耐用命数は、三千五百時間から四千五十時間に延長されるとの結論を得た。
 これにより、F-1の減勢開始時期が昭和六十年代後半から昭和七十年代前半に延伸したため、FS-Xについては、外国機の導入のみならず国内開発の可能性も検討の対象となり得ることとなつた。
(三) また、最近一年間においては、引き続き外国機に関する性能諸元及び将来の技術的可能性等に関する基礎的データの収集作業を続けるとともに、国内開発の技術的可能性等についても検討を始めたが、これはあくまで具体的機種選定作業に入る前段階の検討作業であり、これをもつてFS-Xを国産機に絞つたというものではない。
(四) なお、具体的機種選定作業に当たつては、当然のことながら、各種の選択肢について幅広く検討し、公正かつ適切な機種選定を行いたいと考えている。
(五) 五九中業については、現在、防衛庁において作成作業中であり、いまだ、その内容について具体的に申し述べる段階にない。

二及び三について

 FS-Xの国内開発の技術的可能性については、御質問の時点以後において、防衛庁技術研究本部がその検討状況を中間的に取りまとめて航空幕僚監部に回答した事実はあるが、同本部は、現在、更に検討を進めているところであり、その内容について申し述べる段階にない。

九から十一まで及び十四から十六までについて

 FS-Xの国内開発の技術的可能性については、現在、防衛庁技術研究本部が検討を進めているところであり、御質問の事項について具体的に申し述べる段階にない。

十八について

 FS-Xについては、現在実施している国内開発の技術的可能性等の検討結果を得た後、具体的な機種選定作業に入ることになろうが、現時点においては、その具体的な見通しについて申し述べる段階にない。