質問主意書

第102回国会(常会)

答弁書


答弁書第一四号

内閣参質一〇二第一四号

  昭和六十年一月二十五日

内閣総理大臣 中曽根 康弘   


       参議院議長 木村 睦男 殿

参議院議員黒柳明君提出米国の戦略防衛構想(SDI)に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。


   参議院議員黒柳明君提出米国の戦略防衛構想(SDI)に関する質問に対する答弁書

一から八までについて

 米国の戦略防衛構想(以下「SDI」という。)は、弾道ミサイルに対する非核の防御的手段を講ずることにより弾道ミサイルを無力化し、ひいては核兵器の究極的廃絶を目指すものであると承知している。また、SDIは、二十一世紀をも見越した極めて長期的な構想であり、現在、研究の段階にあると承知している。
 政府としては、SDIがこのような目的を有するものであることにかんがみ、米国がSDIの研究を進めることについて理解を示したものであり、今後米側から情報の提供とともに必要に応じ協議を受け、政府としていかなる対応をしていくかについては、平和国家としての我が国の基本的な理念を踏まえて、自主的に検討していく所存である。いずれにせよ、SDIは極めて長期的な構想であることもあり、現時点でSDIの今後の推移の見通しや政府としての具体的対応について述べることは差し控えたい。
 なお、政府としては、第三国の見解につき述べる立場にはないが、西欧諸国はSDIにつき関心を示しており、例えば、サッチャー英首相は、昭和五十九年十二月のレーガン米大統領との会談においてSDIにつき種々話し合つたと承知している。