第102回国会(常会)
答弁書第三号
内閣参質一〇二第三号 昭和五十九年十二月二十一日 内閣総理大臣 中曽根 康弘
参議院議員木本平八郎君提出ガソリンの自主輸入等に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。 参議院議員木本平八郎君提出ガソリンの自主輸入等に関する質問に対する答弁書 一について さわらび石油とは、輸入ガソリンの供給安定性、規格等について意見の交換を行つたものである。
二について ライオンズ石油からは、ガソリン輸入に関する相談はなかつた。
三について 石油製品輸入については、昭和五十九年六月四日の石油審議会石油部会小委員会報告にも示されているとおり、連産品たる各種石油製品の長期安定供給、国際管理の進展に沿つた秩序ある輸入の確保を図るため、今後とも消費地精製方式を基本としつつ、中長期的には、必要な条件整備を図るとともに、漸進的に国際化の方向を目指していくことが必要であると考えているが、当面は、世界の石油製品貿易の動向からみた供給安定性及び需要産業の状況からみた国民経済上の要請という二つの視点から適切と認められるものについて、漸進的に輸入の拡大を図るべきであると考えている。
四について 御指摘の答弁は、答弁時において、ガソリン輸入に関し、輸入貿易管理令(昭和二十四年政令第四百十四号)等による輸入制限を行つていない旨を述べたものである。 五について いわゆるガット協定に違反しないものと考える。 六について 昭和五十九年六月四日の石油審議会石油部会小委員会報告において、消費地精製方式の国際化に当たつては「適切な輸入管理体制を構築すること」について各般のコンセンサスを形成していくことが必要である旨指摘されており、ガソリン輸入が流通の混乱を来す等御指摘の問題をも考慮しつつ、適切な輸入管理体制について検討を進めていく考えである。 七について 通商産業省は、石油業法(昭和三十七年法律第百二十八号)第一条に規定する「国民経済の発展と国民生活の向上に資すること」を目的として石油行政を推進しており、消費者の利益をなおざりにしていることはない。
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