第102回国会(常会)
質問第五五号
文部省による教科書検定に関する質問主意書 右の質問主意書を国会法第七十四条によつて提出する。 昭和六十年六月二十五日 喜屋武 眞榮
文部省による教科書検定に関する質問主意書 一 文部省が教科書検定を行う法的根拠は何か。 二 現在行つている教科書検定の目的は何か。 三 現在、教科書検定はどの教育段階のどのような科目について行つているのか、その対象範囲を示されたい。 四 教育において「真理」を追求し、教授することは重要なことであると言えるか、政府の認識を問う。 五 「史実」は「真理」であると言えるか。 六 沖縄戦における「史実」が、昭和六十一年度の小学校社会科教科書に対する文部省検定の過程で削除されたと言う。 (1) それは事実か。
七 文部省は、児童、生徒の発達段階に応じて、「史実」であつても教材として与えるべきものと与えるべきでないものとがあると考えているのか。 八 「史実」ではあつても教材として与えるべきか否かの判断を、画一的に国の一行政官庁が行うことは、日本国憲法の保障する国民の権利である「学問の自由」や「言論、出版その他一切の表現の自由」を侵害することにはならないのか。 九 それとも、六十一年度小学校社会科教科書検定において、削除の対象となつた旧日本軍の一部が行つたとされる沖縄戦における「住民殺害」は、「史実」ではないと言う見解なのか。 右質問する。 |