質問主意書

第102回国会(常会)

質問主意書


質問第三〇号

FSX(次期対地支援戦闘機)に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によつて提出する。

  昭和六十年四月十三日

秦 豊   


       参議院議長 木村 睦男 殿


   FSX(次期対地支援戦闘機)に関する質問主意書

 防衛庁は現在、FSX(次期対地支援戦闘機)の問題について、検討を進めているが、これに関連して質問したい。

一 FSXの選定について、防衛庁は、これまでどのような検討作業を行つたのか。最近の一年間に限定して、具体的に述べていただきたい。

二 防衛庁技術研究本部が、国産化可能との報告書を提出した事実はあるか。

三 報告書が実在ならば、その内容をすべて明らかにしていただきたい。

四 FSXの国産化は、既に最も有力な方向なのか。

五 FSXの国産化以外の選択肢はもはやあり得ないのか。

六 FSXの国産化が、何故、有力なまた最も望ましい選択肢なのか。

七 FSXの国産化は、なお最終的な結論ではないと仮にするならば、現在どのような複数の選択肢が残されているのか。

八 国産化にせよ他の方向を選びとるにせよ、FSX問題の結論のタイムリミットは、いつなのか。

九 国産化を一つの選択肢として、防衛庁の見解を聞いておきたいが、エンジンはどの国のどのようなタイプを考えているのか。

十 基本構想は双発機ではないか。

十一 FCS(火器管制装置)の完全国産化は可能か。

十二 FSXの要求性能についてはどうか。

十三 FSXについては、どのような運用を考えているのか。

十四 F15の開発費はおよそ一兆円、欧州機のトーネードは五千億円と聞くが、FSX開発に要する費用は、どれくらいと見込んでいるのか。

十五 FSXの開発期間は、どれくらいを考えているのか。

十六 一機八十億円くらいと三菱重工側はいつているようだが、防衛庁はどのように考えているか。

十七 また、FSXを何機くらい購入、整備する考えか。

十八 FSX問題は、今後どのような手順とタイムスケジュールで、最終的な国防会議まで持ち込むのか。

十九 五九中業案の中には、FSX問題はどのように盛り込む考えなのか。

二十 この問題は、特定メーカーや制服の願望には、いささかも影響されてはなるまい。厳正的確にして、緻密な政治の側、特に立法府と行政側のチェックが肝要であると考えるがどうか。

二十一 重ねて聞くが、FSXの国産化は果たして可能なのか。また、最良の選択と断言できるのか。だとすれば、その論拠を併せて伺いたい。

  右質問する。