質問主意書

第101回国会(特別会)

答弁書


答弁書第三五号

内閣参質一〇一第三五号

  昭和五十九年七月三十一日

内閣総理大臣 中曽根 康弘   


       参議院議長 木村 睦男 殿

参議院議員秦豊君提出FSX(次期対地支援戦闘機)に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。


   参議院議員秦豊君提出FSX(次期対地支援戦闘機)に関する質問に対する答弁書

一、二、六、七、九から十一まで及び十三から十七までについて

 防衛庁の中期にわたる防衛力整備の進め方に関する考え方の大筋を示すものとして昭和五十七年七月二十三日国防会議において了承された五六中業においては、航空自衛隊が現有している支援戦闘機F-1は、昭和六十年代後半頃には、耐用命数に達し、また、対艦・対地戦闘の面で相対的に能力不足になることも見込まれることから、支援戦闘能力の向上を図るため、F-1部隊の後継として新たに次期支援戦闘機(FS-X)一個飛行隊二十四機を整備することとしており、このことは現在も変わつていない。
 現在、防衛庁においては、五六中業期間内にFS-Xを整備するために必要な基礎的データの収集作業等を実施している段階であり、具体的な整備時期、候補機種、取得方式、諸外国への調査団派遣の必要性等について回答できる状況にない。

三について

 昭和五十九年三月三十一日現在におけるF-1の保有機数は、六十八機である。

四について

 五六中業では、F-1六機を整備することとしているが、これについては、昭和五十八年度及び昭和五十九年度の予算で既に整備が認められているところである。

五について

 五六中業では、F-1部隊を昭和六十年代後半頃まで維持することを考えているが、現在、F-1の耐用命数を確定するための作業を実施しているところである。

八について

 現有装備品の効率的運用を図るとの観点から、F-1についても、従来から、自動操縦装置等の導入により対艦・対地戦闘能力の向上を図つてきているところである。

十二について

 航空自衛隊が昭和五十九年度に計画している海外調査は、米国等における航空技術の動向等に関する一般的な調査であつて、FS-Xの機種選定を目的としたものではない。