質問主意書

第100回国会(臨時会)

答弁書


答弁書第一二号

内閣参質一〇〇第一二号

  昭和五十八年十一月十五日

内閣総理大臣 中曽根 康弘   


       参議院議長 木村 睦男 殿

参議院議員目黒今朝次郎君提出関西新空港に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。


   参議院議員目黒今朝次郎君提出関西新空港に関する質問に対する答弁書

一について

 関西国際空港の建設工法は、航空審議会における審議及び昭和五十五年度までの調査結果を基に運輸省が計画したものであり、その後、昭和五十六年度及び昭和五十七年度において空港予定地における綿密な土質調査、各種地盤改良施工実験等を実施し、海底地盤の性状や地盤改良工法の有効性を確認しており、十分実施可能な工法であると考えている。

二について

 昭和五十八年度の関西国際空港関係の空港整備事業調査費の使途は、自然条件調査及び環境条件等基礎調査のためのものであり、その金額は、八億円である。また、関西国際空港着工準備調査費の使途は、計画調査及び設計等調査のためのものであり、その金額は、三十二億円である。なお、これらの調査費のうち一部発注準備中のものを含め、すべての調査項目について既に着手している。

三について

 昭和五十八年度の土砂採取に関する調査は、関西国際空港建設用の土砂採取地の選定のために必要な基礎資料を得るためのものであり、この調査により得られる諸データを基に関係機関とも調整の上、土砂採取候補地が決定されるものと考えている。
 この調査は、大阪府南部から和歌山県北部にかけて広がる丘陵地を調査対象地域として地質調査、環境現況調査等を行うものである。なお、金額については、現在契約準備中のものがあり、公表は差し控えたい。

四について

 関西国際空港の収支採算性については、現在、関係省庁間において検討中である。

五について

 過去の調査段階での漁業補償の内容、金額及び補償契約先は、次のとおりである。

図 表

六について

 将来の漁業補償の考え方等については、検討中である。

七について

 公害問題については、今後とも十分関係者の意見を聴き、慎重に対処してまいりたい。

八について

 概算要求に係る項目別の金額等については、関係省庁間において協議・調整すべきものであり、具体的な金額等を示すことは差し控えたい。

九について

 運輸省航空局の「関西国際空港事業主体の事業規模、資金計画等の構想(案)概要」における事業規模及び資金計画は、具体的な公団債の引受先、第三セクターに出資する具体的な地方公共団体の範囲等を前提として作成したものではない。

十について

 関西国際空港の事業主体等については、関係省庁間において、現在、検討中である。

十一について

 大蔵省としては、関西国際空港の建設に関する諸問題について関係省庁と協議し、十分検討を行う考えである。