質問主意書

第100回国会(臨時会)

答弁書


答弁書第九号

内閣参質一〇〇第九号

  昭和五十八年十一月一日

内閣総理大臣 中曽根 康弘   


       参議院議長 木村 睦男 殿

参議院議員秦豊君提出アラスカ原油の輸入問題に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。


   参議院議員秦豊君提出アラスカ原油の輸入問題に関する質問に対する答弁書

一及び二について

 アラスカ原油については、米国国内法により、米国からの輸出が実質的に禁止されているが、解禁となつた場合の我が国への輸入については、基本的には民間企業の自主的判断に基づいて行われるものと考える。
 ただし、政府としても、我が国の原油供給源の多角化の観点から、アラスカ原油の輸入問題については、従来から関心を有しているところであり、米国内の動向を注視するとともに、昭和五十八年一月の中曽根内閣総理大臣訪米時に設置について合意された日米エネルギー作業部会において、米国と意見交換を行つているところである。

三について

 米国内の動向については、米国議会を中心に様々な議論が行われていると聞いているが、その先行きはいまだ不明確であり、政府としては、今後とも米国内の動向を注視してまいりたい。

四について

 アラスカ原油の輸入問題については、日米エネルギー作業部会において、日米間のエネルギー貿易問題の一環として、米国産石炭及びアラスカ産LNGの対日輸出問題とともに、検討が行われているところである。

五について

 米国産石炭(一般炭)及びLNGの輸入については、基本的には、民間企業の自主的判断に基づいて行われるものであるが、その輸入量の増大については、最近の我が国の需給状況等を勘案すると、短期的には、困難ではないかと考える。

六について

 米国からのアラスカ原油の輸入問題について要請された場合には、一及び二についてにおいて述べたところにより対応してまいりたい。