質問主意書

第98回国会(常会)

答弁書


答弁書第三号

内閣参質九八第三号

  昭和五十八年二月八日

内閣総理大臣 中曽根 康弘   


       参議院議長 徳永 正利 殿

参議院議員秦豊君提出米国防報告と新鋭原子力空母等の日本寄港に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。


   参議院議員秦豊君提出米国防報告と新鋭原子力空母等の日本寄港に関する質問に対する答弁書

一から三までについて

 政府としては、米空母「カール・ビンソン」及び米戦艦「ニュージャージー」の我が国寄港の可能性については、米国政府から何ら通報を受けていないが、仮にこれら艦船が我が国に実際に寄港するような場合には、日米安保条約及びその関連取極を踏まえ対処する所存である。
 なお、日米安保条約上、艦船によるものを含め核の持込みが行われる場合はすべて事前協議の対象となり、また、核の持込みについての事前協議が行われた場合には、政府としては常にこれを拒否する所存である。

四について

 米国としては、抑止力確保の観点から、新たな艦船の建造等及びその配備を進めているものと承知している。また、米国は日米安保体制の一層の効果的運用確保のため、引き続き我が国の努力を期待しており、我が国としても、自主的判断に基づきそのための努力を今後とも行つていく所存である。
 しかし、御指摘の米空母「カール・ビンソン」又は米戦艦「ニュージャージー」の配備に関連して、米国から我が国に対し、何らかの具体的な要請が行われているわけではない。