質問主意書

第98回国会(常会)

質問主意書


質問第一六号

外務公務員のマラリア発生地帯における勤務条件の改善ならびに移転料の是正に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によつて提出する。

  昭和五十八年五月二十四日

市川 正一   


       参議院議長 徳永 正利 殿


   外務公務員のマラリア発生地帯における勤務条件の改善ならびに移転料の是正に関する質問主意書

 私が昨夏、参議院「欧州・中近東・アフリカ各国の政治経済事情等視察のための議員団」の一員として見聞した実情も踏まえ、この際、次の諸点について政府の見解を質したい。

一 マラリア発生地帯を任地とする外務公務員は、マラリア予防薬として「パラドリン」などを服用している。しかしこれら予防薬は肝臓障害の副作用も指摘され、「パラドリン」については一年間で一か月程度は服用を避けるという医学的意見も出ている。
 マラリア発生地帯を任地とする外務公務員にあつては、これらの薬を服用せざるをえない。従つて、医学的に副作用が起こらないと断言できない以上、これらの薬の副作用に不安を感じるのは、当然のことである。
 こうした実態に対応して、マラリア発生地帯にあつては、現行の健康管理休暇二十日間の延長や健康管理休暇の適用地域の拡大なども含め、副作用を避けるための特別の配慮が必要と思うが、どうか。また、現在考えられている具体的改善措置を明らかにされたい。

二 外務公務員が任地に転任する際の生活必需品である荷物の移転料は公費で賄われるが、これらの費用は定額とし、一九七五年改定のまま据え置かれている。このため移転料については、今日の状況に即し、実態を調査しそれにかなつた額となるよう改善をはかるべきではないか。

  右質問する。