質問主意書

第98回国会(常会)

質問主意書


質問第三号

米国防報告と新鋭原子力空母等の日本寄港に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によつて提出する。

  昭和五十八年二月一日

秦 豊   


       参議院議長 徳永 正利 殿


   米国防報告と新鋭原子力空母等の日本寄港に関する質問主意書

 一月三十一日発表された一九八四年度米国防報告は新たな海上前進展開計画(柔軟作戦)の一環として新編成の空母機動部隊を日本海にも展開することを明らかにしているが、それに関連して以下の数点を質問したい。

一 この措置によつて北西太平洋と日本海を指向した米空母は、在来の「エンタープライズ」に今春配備が予定されている新鋭原子力空母「カール・ビンソン」を加えた二隻となるが、政府としては「エンタープライズ」の佐世保寄港問題と同じ認識と理由によつてもし求められれば「カール・ビンソン」の日本寄港は無条件で認める意向であるのか。

二 旧戦艦「ニュージャージー」は、巡航ミサイル「トマホーク」二十四基を搭載するための改装作業を既に終え試験航海中であるが、この「ニュージャージー」の日本寄港について要請された場合ほどのように対応するのか。

三 「ニュージャージー」の日本寄港を拒む政策上あるいは条約解釈上の何らかの理由があると考えているのか。

四 米国海軍によるこのような一連の措置は、明らかに対ソ戦略の強化であり、同盟国日本に対しては一層の役割分担を求める路線にほかならないと考えるが、政府としての基本的な認識はどうか。

  右質問する。