第97回国会(臨時会)
答弁書第二号
内閣参質九七第二号 昭和五十七年十二月二十四日 内閣総理大臣 中曽根 康弘
参議院議員田代富士男君提出住宅建設に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。 参議院議員田代富士男君提出住宅建設に関する質問に対する答弁書 一について 最近の住宅建設は、低水準で推移しているが、公的資金による住宅の建設状況は、全体としては第四期住宅建設五箇年計画で見込んだ水準に達しており、同計画を見直す考えはない。 二について 公団、公社等の住宅については、居住水準の現状、国民の住宅需要の動向等を踏まえて、分譲住宅及び賃貸住宅が適切に供給されるよう努めているところである。
三について 市街地再開発事業、木造賃貸住宅の不燃建築への建て替え及び市街地における住宅の中高層化については、その重要性にかんがみ、従来から積極的な推進に努めているところである。
四について 良好な宅地の計画的な供給を促進するため、地価の安定に留意しつつ、公団、公社等による公的宅地開発事業の推進、住宅金融公庫等の融資による民間の優良な宅地開発の推進、関連公共公益施設の整備の推進、都市計画法による市街化区域及び市街化調整区域の区域区分の見直しと開発許可制度の適切な運用等の施策を推進しているところである。 五について 老朽化した公営住宅については公営住宅建替事業により中高層化を図つているところであり、また、狭小な公営住宅等については既設公営住宅改善事業等により増改築を実施しているところである。 六について 中古住宅の流通市場の整備を図るため、物件情報を広く迅速に市場に伝えるための流通機構の整備、不動産業者と依頼者の権利義務関係を適正かつ明確にするための標準媒介契約約款の普及、中古住宅の価格査定の合理化を図るための価格査定アニュアルの普及等を推進しているところである。 七について 取引の公正の確保、購入者等の利益の保護等を図るため、従来から、関係業界に対する指導及び監督を行つているところである。
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