質問主意書

第96回国会(常会)

答弁書


答弁書第一〇号

内閣参質九六第一〇号

  昭和五十七年四月二十三日

内閣総理大臣 鈴木 善幸   


       参議院議長 徳永 正利 殿

参議院議員秦豊君提出いわゆるシーレーン防衛政策に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。


   参議院議員秦豊君提出いわゆるシーレーン防衛政策に関する質問に対する答弁書

一及び三について

 我が国の海上交通の安全が脅かされるような事態における我が国の国民生活、経済活動等を維持するために必要な物資の海上輸送の実施体制の在り方については、不測の事態において講ずべき緊急措置の一環として、総合的な観点から、政府全体として研究を行うべき事項であると考える。

二について

 我が国を含むリムパック参加国間にNCS的システムを創設するというような具体的構想があるとは承知していないが、我が国がそのようなシステムに参加することができるかどうかは、そのシステムの具体的な内容等に照らして判断すべき問題であり、一般的に判断することはできない。また、海上交通の保護のためにいかなるシステムが必要であるかについては、各国それぞれの事情によつて異なるものであり、一般論として述べることは適当でない。
 なお、我が国が、憲法上認められていない集団的自衛権の行使を前提として行動することが許されないことはいうまでもない。