質問主意書

第96回国会(常会)

質問主意書


質問第九号

運輸政策審議会の答申に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によつて提出する。

  昭和五十七年三月十九日

秦 豊   


       参議院議長 徳永 正利 殿


   運輸政策審議会の答申に関する質問主意書

 運輸省は現在、総合交通政策の答申の中から特に安全保障問題をとりあげ、その検討を運輸政策審議会に委嘱しているが、次の各項につき政府の見解を伺いたい。

一 作業の進め方と検討項目、また構成メンバー、機構について示されたい。

二 検討作業は、いまどのような段階になつているのか。

三 作業終結の見通しと答申の予定時期はいつか。

四 この検討作業は、単に運輸政策の範囲にはとどまらない広範なテーマを含んでいると思う。シーレーンの確保、ホルムズ・マラッカ両海峡問題、備蓄対策など、いずれをとつてもわが国としての安全保障あるいは危機管理問題にかかわつている。政府としては、この答申を受けたあとどのように対応する考えか。

五 少なくとも関係省庁はもとより、民間の海運、造船をはじめ多くの関連分野の専門家を横断的に網羅した機関を創設して審議すべきではないか。

六 また政府として対応する場合、運輸省が中心となつて調整をするのか、それとも総合安全保障関係閣僚会議にゆだねる考えか。

七 わが国における海上輸送防衛論議は、きわめて常識的かつ一般的な域にとどまつており、わが国の総合政策、あるいは有事対策、危機管理システムの重要な一分野としての掘り下げと位置づけを欠いているのではないか。政府としては、この答申を契機とした本格的な取り組みをする考えはないのか。

  右質問する。