質問主意書

第91回国会(常会)

質問主意書


質問第三号

那覇空港からの自衛隊基地の撤去等に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によつて提出する。

  昭和五十五年一月二十九日

喜屋武 眞榮   


       参議院議長 安井 謙 殿


   那覇空港からの自衛隊基地の撤去等に関する質問主意書

 沖繩県は離島県であり、県外との交通手段は空路と海路に限られている。これらの交通機関を充実させることは、経済面のみならず、文化・社会の向上にも大きく貢献するものである。空路の拠点である那覇空港は、第二種空港として管理運営されているが、自衛隊基地との共用を余儀なくされ、純民間空港としての機能を十分に果たしているとはいい難い。特に本年の一月二十五日には、航空自衛隊那覇基地で空対空ミサイル・サイドワインダーが爆発事故を起こし、自衛隊員四人が死傷し、危険な空港であることが実証されている。
 そこで以下の点について質問する。

一 那覇空港の最近一年間の利用状況はどうなつているか、民間機・自衛隊機及び米軍機別に着陸回数を示されたい。

二 前述の航空自衛隊那覇基地における事故の状況を示されたい。また事故の原因は何か、調査中であるというのであればいかなる態勢で調査をしているか、またいつまでに調査が終わるのか示されたい。

三 右の事故は、起こるべくして起こつた事故であり、今後同様の事故により民間への被害が生じないとも限らない。那覇空港の安全を図るためには同空港から自衛隊基地を早急に撤去すべきものと思うがどうか。

四 沖繩県が、国際観光ルートの一環として発展し、また経済・社会・文化の向上を図るためには、那覇空港からの自衛隊基地の撤去のほかに、同空港を第一種空港としての民間専用国際空港として建設することが必要である。現那覇空港は、西側海面に埋め立て可能な広大なリーフ地帯があり、後背地は、米軍・自衛隊用地も含め臨港産業に充分活用しうる地域があり、国際空港建設の立地条件として適している。
 そこで政府は、わが国の航空体系の整備及び沖繩振興開発の見地から、民間専用那覇国際空港の早期建設を図るべきものと思うがどうか。

  右質問する。