質問主意書

第88回国会(臨時会)

質問主意書


質問第四号

インドシナ難民問題に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によつて提出する。

  昭和五十四年九月四日

喜屋武 眞榮   


       参議院議長 安井 謙 殿


   インドシナ難民問題に関する質問主意書

 四十万人にものぼるインドシナ難民は、周知のように世界的問題となつており、難民自体の窮状は勿論のこと難民の流入している国の一部ではその対策に苦慮している。そしてこの政治問題化している難民問題は、今後短期間に解決できる見通しはない。わが国もその解決に努力をしていることは十分承知しているが、人道的立場から考えてもなお不十分と思われるので、以下の点について質問する。

一 わが国におけるインドシナ難民の状況(上陸者数・出国者数・出国先・定住者数など)はどうなつているか伺いたい。

二 わが国の狭い難民定住受け入れわく(五百人)に対しては、今年七月末までに難民総数が六万七千人を突破している香港など各国から批判が多いが、政府は定住受け入れわくを拡大する考えはないか伺いたい。

三 インドシナ難民を受け入れるために政府としてはいかなる態勢を整えているか、また今後いかなる態勢で望むつもりであるか伺いたい。

四 インドシナ難民に対する就職指導、雇用先のあつせん及び日本語教育を含めた教育措置が重要であるが、その具体的計画を伺いたい。

五 インドシナ難民のわが国への定住については難民の意志を尊重することになつているが、定住希望者は現在どれ位いるか伺いたい。
 また、沖繩県西表島への難民受け入れ構想については地元住民の合意を得ていない点などで問題があるが、政府としてはどう考えているか伺いたい。

  右質問する。