質問主意書

第87回国会(常会)

質問主意書


質問第一一号

戦災死没者に対する弔慰金支給等に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によつて提出する。

  昭和五十四年四月四日

二宮 文造   


       参議院議長 安井 謙 殿


   戦災死没者に対する弔慰金支給等に関する質問主意書

 第二次世界大戦終結後三十三年を経過したが、大戦中、戦火にさらされ、生命を失い、あるいは回復し難い傷害を被つた極めて多くの民間戦災死没者・傷害者に対し、政府は今日まで、現行の社会保障施策の中で対処して行くことが適当であるとして、何ら特別な援護措置は講じていない。
 しかし、戦災という特殊な状況下での罹災である以上、軍人、軍属に準じて、何らかの援護措置を講ずる必要があると考えるものである。
 よつて、次の諸点について、政府の見解を承りたい。

一 戦時災害による負傷、疾病、障害及び死亡に関する実態調査を早急に実施するとともに、民間戦災死没者・傷害者に対して、現行の社会保障施策とは別途に援護措置を講ずる考えはないか。

二 一部地方自治体において、民間戦災死没者の遺族に対し、遺族の特別な精神的苦痛を慰謝するとともに、死没者の霊を弔うため弔慰金が支給されている事実があるが、実情を把握しているか。また、これに対し、どのような見解をもつているか。

三 当面、国の措置として、「二」の施策を講ずる考えはないか。

  右質問する。