質問主意書

第87回国会(常会)

質問主意書


質問第七号

住友重機械工業株式会社の労使紛争に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によつて提出する。

  昭和五十四年三月十二日

阿具根 登   


       参議院議長 安井 謙 殿


   住友重機械工業株式会社の労使紛争に関する質問主意書

一 住友重機械工業株式会社(所在地、東京都千代田区大手町二の二の一、以下「会社」という)とその従業員で組織している労働組合である全国金属労働組合住友重機械支部(所在地、新居浜市惣開町五の二)、全造船機械労働組合浦賀分会(所在地、横須賀市浦賀町四の七)、全造船機械労働組合王島分会(所在地、倉敷市王島乙島八二三〇)、全国金属労働組合富田機器支部(所在地、四日市市富田二の八の一四)(以下「労働組合」という)との間に昭和四十六年以降、労使の紛争が行われているが、その経過と現状を明らかにされたい。

二 これら労働組合が会社の不当労働行為、労働基準法違反など不法・違法行為に対して、昭和四十六年以降、東京都地方労働委員会、神奈川地方労働委員会、岡山地方労働委員会、三重地方労働委員会、松山地方裁判所、横浜地方裁判所、津地方裁判所、岡山地方裁判所、関係労働基準監督署、人権擁護委員会などに不当労働行為、仮処分、本訴、労働基準法違反、人権侵害などで申立、申請、申告がなされていると聞いている。その件数、経過、内容、進行状況を明らかにされたい。あわせて不当労働行為命令、仮処分決定、勧告、和解など数多く出されていると聞いている。その内容を明らかにされたい。

三 会社は昨年十月、これら労働組合に対して人員整理を含む合理化案を提案、代表取締役が出席して誠意をもつて団体交渉を行うべきであるとの労働組合の要求すら拒否して、紛争が一層激化し、会社の不当労働行為、人権侵害まで行われているといわれているが、最近の紛争状況を明らかにされたい。

四 会社の合理化案の内容は、政府が今日中高年層の雇用保障に努力するとの方向と全く逆行して、中高年層の強制解雇、共稼ぎ婦人労働者への強制解雇などが含まれているといわれるが、その内容を明らかにするとともに、政府の見解を示されたい。

五 政府は、昭和四十六年以来、数多くの不当労働行為を行つている会社の社会的責任について、どのように指導し、紛争解決にあたるのか見解を明らかにされたい。

  右質問する。