質問主意書

第85回国会(臨時会)

答弁書


答弁書第九号

内閣参質八五第九号

昭和五十三年十月二十七日

内閣総理大臣 福田 赳夫   


       参議院議長 安井 謙 殿

参議院議員塩出啓典君提出障害者に対する年金に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。


   参議院議員塩出啓典君提出障害者に対する年金に関する質問に対する答弁書

一について

 国民年金制度における拠出制年金は、老齢、廃疾又は死亡によつて国民生活の安定がそこなわれることを防止するため、制度に加入する者が、共同連帯の精神により、あらかじめ保険料を拠出するという社会保険の仕組みを採つている。
 障害年金の支給要件については、その緩和に努めてきたところであるが、制度に加入していない者はもとより、加入はしたが障害が発生した時点で一定の保険料拠出等の要件を満たしていない者についてまで障害年金を支給することは、年金制度としては困難である。

二について

 障害福祉年金は、国民年金制度の中にあつて拠出制障害年金を補完するものとして制度に加入し得ない者、又は障害の発生した時点で障害年金の支給のために必要な保険料拠出等の要件は満たしていないが保険料の滞納がないこと等の一定の要件を満たしている者について支給されるものであり、制度に任意に加入できることとされている者で加入しなかつたものや加入者であつて所定の保険料の拠出等を怠るものについてまで障害福祉年金を支給することは困難である。
 なお、障害者福祉対策として、在宅援護、施設入所等の各種施策を講じてきているところであり、今後とも、その充実に努めてまいりたい。