質問主意書

第84回国会(常会)

質問主意書


質問第一一号

沖繩県の航空運賃に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によつて提出する。

  昭和五十三年二月二十二日

喜屋武 眞榮   


       参議院議長 安井 謙 殿


   沖繩県の航空運賃に関する質問主意書

 沖繩県は、離島県であり本土との距離が遠く、本土との交通手段は航空路と海上輸送路に限られている。そのうえ、国鉄のない唯一の県である。そして、沖繩の出入域者の八十五パーセント前後は航空路を利用しており、航空路は沖繩県民の生活の安定と福祉の向上及び経済発展の大きな支柱となつている。その意味で、航空路は生活路線として既に定着しているといえる。
 ところで政府は、今年の九月から特別着陸料と航空援助施設利用料を値上げする方針と聞いている。それに伴い、国内航空会社は九月から二十パーセント前後の値上げをしたい旨の発表をしている。仮にこういう値上げが行われると、沖繩県民の生活と福祉そして海洋博後の落ち込みからやつと立ち直りかけた沖繩県経済への悪影響が生じることは必至である。
 そこで以下の諸点について質問する。

一 特別着陸料・航空援助施設利用料を値上げする理由を示されたい。その理由が国鉄運賃とバランスをとるためであるともいわれているが、もしそうだとすると国鉄のない沖繩の路線まで値上げするのは不合理であると思うがどうか。

二 国内航空会社から値上げの申請が出されたとしても、政府としては沖繩県の地理的・経済的特殊事情を十分に考慮しその値上げを認めるべきでないと思うがどうか。

三 短期往復割引運賃の割引率を現行の十パーセントから、団体包括旅行割引運賃の割引率現行の二十五パーセント並みに引き上げる考えはないか。

四 短期往復割引運賃の適用期間を現行の五日間から一週間に延長すると聞いているが、いつから実施するか示されたい。

五 本土から遠く離れた離島県沖繩のためには、県民の生活の安定と福祉の向上及び経済の振興を図るためにむしろ空港使用料等の公租公課を軽減し、航空運賃低減の特別措置を講ずる必要があると思うがどうか。

  右質問する。