質問主意書

第84回国会(常会)

質問主意書


質問第八号

三菱金属株式会社・日本電子金属株式会社の労使紛争に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によつて提出する。

  昭和五十三年一月二十三日

安恒 良一   


       参議院議長 安井 謙 殿


   三菱金属株式会社・日本電子金属株式会社の労使紛争に関する質問主意書

 東京都千代田区大手町一丁目五番二号に本社を置く三菱金属株式会社(以下「三菱金属」という。)並びに日本電子金属株式会社(以下「日本電子金属」という。)と、総評全国金属労働組合東京地方本部日本電子金属支部(以下「日本電子金属支部」という。)との労使紛争につき以下の諸点について質問するので、政府、労働大臣並びに警察庁長官の見解を賜りたい。

一 三菱金属と日本電子金属との関係、株式所有、役員人事、取引資金関係などについていかようになつているのか明らかにされたい。

二 昭和五十三年一月十一日、全国金属労働組合の組合員四名が警察の手によつて逮捕されたやに聞いているが、その逮捕はいかなる理由によりなされたものか明らかにされたい。

三 昭和五十二年十二月十三日、日本電子金属支部の組合員らが、会社の工場閉鎖提案に対して、日本電子金属並びに三菱金属の本社所在地三菱金属ビルに、団体交渉にのぞんだ際、同ビル内菱金不動産株式会社などにあらかじめ私服警察官を配置し、組合に挑発をかけてきたやに聞いているが、その真相を明らかにされたい。

四 全国金属労働組合中央本部、同東京地方本部、日本電子金属支部が連名で、東京都労働委員会に不当労働行為の申し立てを行つているというが、その申し立て内容並びに進行状況について明らかにされたい。

五 本件紛争は、今日の雇用危機の中で、工場閉鎖提案、労働者にとつて労働権、家族を含めた生活権を奪われるという深刻な状況の中で発生した紛争であるが、政府、労働省は、いかような処置をとられる所存か見解を賜りたい。

  右質問する。