質問主意書

第84回国会(常会)

質問主意書


質問第六号

沖繩県の心臓病児の手術に必要な輸血用血液の確保等に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によつて提出する。

  昭和五十二年十二月二十六日

喜屋武 眞榮   


       参議院議長 安井 謙 殿


   沖繩県の心臓病児の手術に必要な輸血用血液の確保等に関する質問主意書

 沖繩県では、先天性だけでも毎年百六十人の心臓病児の出生が推測されており、それに加えて後天性の弁膜症は、全国平均の十倍の発生率をもつているといわれている。
 ところで沖繩県の心臓病児は、全国心臓病の子供を守る会沖繩県支部をはじめとする関係者の努力により、県外の専門病院に送り出し手術を行つている。また昨年四月からは、琉球大学附属病院でも開心手術が実施されている。しかし、心臓手術に必要な輸血用血液の確保が難しいこと、琉球大学附属病院の重度管理室(ICU)要員の不足など解決を急ぐべき問題がある。
 そこで以下の点について質問する。

一 沖繩県の心臓病児を手術のために県外の専門医に送り出すことがやつと軌道に乗りかけている。しかし、せつかく送り出しても沖繩から本土に手術に行つた患者のほとんどが同地に親類、知人等がないため手術に必要な輸血用の新鮮血液の確保が難しく、患者の家族は血液確保のため精神的及び経済的負担を強いられている。
 そこで、医療上必要な血液の確保・供給を国の責任で行う制度を早急に確立する必要があると思うが、これに対する政府の計画を示されたい。

二 琉球大学附属病院には、心臓手術をはじめとして近代的手術に不可欠な重度管理室(ICU)があり、設備も十分整備されている。しかし、要員不足のために全く使用されていない。せつかく設備をもちながらそれが活用されていないことはまことに遺憾である。そこで早急に要員を確保して重度管理室を開設し、それを十分に活用すべきものと思うが、これに対する政府の計画を示されたい。

  右質問する。