質問主意書

第81回国会(臨時会)

質問主意書


質問第四号

沖繩県における未買収道路用地(潰地)に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によつて提出する。

  昭和五十二年八月三日

喜屋武 眞榮   


       参議院議長 安井 謙 殿


   沖繩県における未買収道路用地(潰地)に関する質問主意書

 沖繩県民は、第二次世界大戦から米国占領下の間に、旧日本軍ならびに米国軍隊によつて一方的に土地を接収され、また米国占領下という特殊事情の下で、権原の取得なしに旧琉球政府及び市町村によつて土地が使用されていた。これらの土地のうち、道路用地については昭和四十六年九月三日の閣議決定による沖繩復帰対策要綱(第三次分)を受けて復帰後五年間を目途に買収することとされていた。しかるに復帰後五年を過ぎた現在、国道、県道については、金額において九・七パーセント、面積において十九・四パーセントしか買収されていない。市町村道については、実態調査に六年間かかり全くの未補償となつている。このように、戦後処理の重要な課題として緊急に措置されていなければならない問題が遅々として進まないことは、憲法が保障している財産権を著しく侵害しているのみならず、地主による道路封鎖、公共用地取得の支障要因等沖繩県の復興に大きな障害となつている。
 そこで、政府としては、沖繩県における未買収道路用地(潰地)のすみやかな完全補償の措置を講ずべきものと思うが、それについての考え、具体的計画を示されたい。

  右質問する。