質問主意書

第81回国会(臨時会)

質問主意書


質問第二号

沖繩県に対する国庫負担のあり方等に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によつて提出する。

  昭和五十二年八月三日

喜屋武 眞榮   


       参議院議長 安井 謙 殿


   沖繩県に対する国庫負担のあり方等に関する質問主意書

 沖繩県は、三十二年前の戦災と長期にわたる米軍の軍事支配によつて、復興投資が大きく遅れていることは周知の通りである。
 海洋博開催による投資で、沖繩本島の主要道路・空港・港湾等の整備は、ある程度進められたが、離島の社会資本整備及び都市公園・医療施設等の整備は未だに大きく遅れている。これらの遅れを是正するためには、国による強力な施策が必要である。
 そこで以下の諸点について質問する。

一 沖繩県に対する国庫支出金、地方交付税の県民一人当り額が、人口を基準にした本土類似県よりも下回つていると聞いているが、事実であるかどうか具体的数値をもつて示されたい。
 また、道路譲与税算定の基礎数値も類似五県平均の六分の一弱にすぎないと聞いているが、同じく具体的数値をもつて示されたい。
 このことが事実であるとすると、これらの依存財源を低くおさえている理由を示されたい。

二 沖繩県に対しては沖繩振興開発特別措置法によつて、国による公共事業等の高率補助がなされている(第五条)。しかしそれを理由に前述の交付税等の依存財源を低くおさえることは、本法の精神に反する。本法の精神からすると、国庫支出金を増やすと同時に、それに対応したひもつきでない地方交付税の配分率を高め、事業執行を容易にするといつた措置をとるべきものと考えるが、どうか。

三 米国軍隊構成員等の私有車両に対する自動車税は一般の自動車税と比べると著しく低い。これらの税率の差は地方交付税の算定上考慮されていると聞いているが、財政立て直しの一つとしてむしろ租税負担の公平を図り、税率の是正を考えるべきものと思うがどうか。

  右質問する。